プロフィール紹介
経歴
1955年 東京都葛飾区立石生まれ。 マーヤ幼稚園、葛飾小、立石中、日大二高、岐阜歯科大学 卒業
1980年 (医)友歯会ユー歯科 箱根、横浜、青山、身延の診療所に勤務
1984年~1994年 アクアデルレイ ダイビングショップ 非常勤スタッフ
1985年 コージ歯科 開業
1996年 日本大学松戸歯学部生化学教室研究生
~2002年 歯学博士
2014年 昭和大学歯学部 客員講師
主な所属先・専門医資格
Er:YAGレーザー臨床研究会 会員
日本歯科医師会産業歯科医 認定医
日本顎咬合学会 認定医
口腔インプラント学会 会員
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大切な歯をこれからどう治すか―。予防治療の重要性
歯の状態に自信がない人は口の中を見られるのが恥ずかしい気持ちもあると思います
自分たちは歯がどんなに悪くても一切気にしないです。現状が全てなので、この先どう治すかしか考えていない。あとは本人が治療するかしないか決めるだけですから。親の看病で余裕がなかったとか、歯が悪くなるまで来られなかったのにも理由があるでしょうし。
気にする必要はないのですね
既往暦(患者さんの過去の病歴や健康状態の記録)を隠されるのが一番困ります。この前も歯を抜いた後に「B型肝炎でした」と言った患者さんや、インプラントの治療後に骨粗鬆症(こつそしょうしょう)の薬を飲んでいるのを知らされましたからね。ちゃんとくっついたから良かったですけど…。
虫歯治療は通院回数が気になります。時間をかけてもらったほうがいいのですか? 本当に治療してくれているのか不安になる人もいると思います
(歯科医師の立場からすると)保険点数の問題で、患者さんに何回も足を運んでもらった方が稼ぎになるという面は確かにありますが、一人の患者さんの治療を早く終わらせて次の患者さんに来てもらったほうが効率は上がると思います。あと初期虫歯なら自己治癒能力で回復するので、歯医者は経過観察して変にいじらないほうが良いこともあります。
歯を一度削って詰める―。何年かしてまた虫歯になって、今度はもっと大きく削って詰め、また何年かして虫歯になって今度は神経を取ることになる。神経を取ると生体が要らないものだと判断するんですよ。それで長持ちしない。結局抜いて入れ歯かブリッジにすれば周りの健康な歯に負担をかけるわけじゃないですか。
歯が本当に悪くなってから来る患者さんだと、歯の根っこの治療が必要になるので時間がかかります。1回で治療を終えたくても腫れが引かないことには先に進めない。その辺は分かって欲しいです。初期虫歯の時に来てくれればすぐ終わるんですよ。
歯磨きは虫歯の予防というよりも歯周病の予防ですね
歯磨きをしていればどれくらい虫歯を防げますか?
歯磨きだけでは虫歯予防にならないですよ。日本にしても世界にしても歯磨きで虫歯が減ったという論文はない。むしろ歯磨きは歯周病の予防だと思います。歯周細菌って酸素を嫌うから、歯ブラシを歯と歯茎の間に当てて空気を入れてあげるだけで予防になる。もちろん、柔らかい歯ブラシで優しく磨かないと歯茎を傷つけてしまうから注意が必要です。
虫歯の予防治療なのですが、どうして日本には根付かないのでしょうか?
予防が一番進んでいるのはスウェーデンやアメリカですよね。スウェーデンだと小学校に歯科衛生士が必ずいて子どもたちの歯の管理をしている。小さい時から徹底しているので、大人になって差し歯を入れている人はほとんどいない。向こうは予防の保険点数が高いのに対し、日本は予防点数が低いんですよ。それが日本で予防が進まない大きな理由だと思います。
一番の予防はフッ素です。アメリカ軍が駐屯している横田基地の歯医者の先生に聞くと、基地の水道水は全部フッ素が入っているそうです。うちの娘も生まれて歯が生え始めた時からずっとフッ素で予防してきて「虫歯0」ですからね。虫歯にならなかったら歯医者に行かなくていいのだから、予防したほうが断然得すると思います。
レーザーについて熱く語ってくれた貝塚先生。レーザーに今後の虫歯治療の新しい可能性を感じますが、やはり現状は虫歯を作らないこと、歯に異変を感じたらすぐに歯医者さんに行くことが大切です。重度の虫歯だと、せっかくのレーザーも使ってもらえないかもしれません。
貝塚浩二先生による動画メッセージ